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SO_pck_まじめにふまじめ

Netflixの「舞妓さんちのまかないさん」、最後まで見た感想を一言でいうと、「男性向け百合漫画を是枝監督の美しい映像でコーティングしたタチの悪い幻想」って感じでした…。
まかないさんやってる主人公のきよとすみれの関係を、「美しくも儚い友情以上恋人未満の運命の人」として描きながら、その二人が絶対に性愛の関係として捉えられないように、すみれに片思いの人を設定したり、すみれを異性愛主義のうちに残しておくために父を配置したりしていて、男の姿がチラ見えされるのが割とガチめにキモい。原則として「嫌なことのない女の園」を描きながら、その脇に「その女の園を支えるオレ」が登場するのもキモい。シスターフッド描いているつもりかもしれないけど、シスターフッドって、そんな優しいだけの世界ではないし、「にも関わらず連帯する女たち」の姿ではなくて、ひたすらみんな「いい子ちゃん」なのもドリームすぎて、そのドリームを実写であんなにも美しく映像化することの罪悪よ…という感想をいだきました。幻想ならきちんと「幻想」とわかる囲いに入れる必要がある。けど、そうはなってないから、そういう意味で罪深い……。

ちなみに、物語のパーツや人間関係の配置、どのコンテンツでやるか、その要因が異なれば、おそらく同じストーリーでもまた印象変わると思う。切り取り方とか。けど、これは、この組み合わせはマジカヨ……みたいな組み合わせの妙の悪さみたいなのはあると思う。
すべての親密な関係を恋人として描く必要は当然ながら絶対的にないけれど、この作品においては、やっぱり二人の関係の描き方を、もう少し繊細にすべきだったんじゃないかと思うな。

ああ……もう一つ書いておくべきキモさを忘れていた。主人公のキヨの未熟さゆえのあり方を、「美しい純粋性」として描くのが本当にキツいと思ったところを書くの忘れていた。ルッキズムや児童労働のもとにある人間を「やりたいことにまっすぐとりくむ純粋な少女」として描くことの罪深さへの意識の無さが、本当にキモい。状況に疑問を持たず、それを「それ」として受け取ることを美しい憧憬とすることの危うさも含め。うう〜〜〜キツいな〜〜〜