「1988年にフランスで承認された「飲む中絶薬」は、今春、日本で承認された。だが、現在でも全国で取り扱っている施設はわずか34カ所(7月23日時点)」
「中絶は自由診療。昨今は都市部で安い料金のクリニックも出てきているが、一般的には掻爬法で10万円程度、吸引法で12万~15万円程度が相場」
「日本では、相談やカウンセリングが無料と思われており、保険点数もつかないので、医師はこれを臨床でできません」
10分の「手術」と8時間待つ「飲み薬」 医会が経口中絶薬の導入に消極的な事情 #性のギモン(Yahoo!ニュース オリジナル 特集) https://news.yahoo.co.jp/articles/85663708926d02e4ea66ac43d016ed3d5e077f59
「なぜ医会は採り入れようとしなかったのか。医会の現会長である石渡勇氏に取材した。石渡氏は、自分たちの掻爬や吸引という手法が経口中絶薬よりも安全だと語った」
「石渡氏は、医会の指定医師たちの医療技術の高さについて繰り返し語った。その一方、掻爬や吸引で女性がどう感じるかという心理面の話には触れなかった」
「医会へ問い合わせると、〈「女性の使い心地」や「受け入れやすさ」といった視点で調査する予定はありません〉と文書で回答があった。今後も聞く意向はないということだ」
「2013年に医会内部で初期中絶薬に対する考え方を議論した時も、話し合った7~8人に、女性の委員は1人しかいなかった。今も、医会会員のざっと半分以上は50代以上で、男性が多い」
10分の「手術」と8時間待つ「飲み薬」 医会が経口中絶薬の導入に消極的な事情 #性のギモン(Yahoo!ニュース オリジナル 特集) https://news.yahoo.co.jp/articles/85663708926d02e4ea66ac43d016ed3d5e077f59
「配慮の乏しさは、現在の経口中絶薬の運用にも通じている。WHOの新ガイドライン(2022年発表)では「経口中絶薬は妊娠9週より前なら自宅で服用できることがある」と明記。海外ではその場合、「自己管理責任のもと自宅で服用」としている国もある。日本では医療機関での服用が前提。それも無床診療所は許可せず、当面有床の病院や診療所に限るという形で運用が始まった」
「医会のある幹部は、中絶薬の運用が厳格化した経緯について、宗教や保守的な政治家の影響を口にした。「無床施設で使った場合、夜間の救急に対応できない施設が出てきてしまう。その状況を見極めるまでは有床の医療機関で使ってほしいと。厚労省は建前上そう言っていますが、実際はいろんな強い力、特に日本会議系の政治家の影響が強いと聞いています」」
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