@hyadesone @zpitschi
僕はデザインベビーも、クローニングも、奴隷大量生産も起こると思ってる。C・J・チェリィが想像してるみたいな、発達心理学を組み込んだ機械による養育もやられるだろう。
そして、何とかなるだろうという見込みは全然持てない。不健全な肉体と精神を持ったヒトが大量に生まれる未来が来るんだと思う。
より正確に言えば「発達心理学」というのは、客観科学の、自然科学の領域の研究だというのが私の認識です。観察者とその観察対象という風に分かれていて、観察者は観察対象となる1人の子どもや人を(または集団でも良いけれど、とにかく客体を)観察して、研究していく。
そして私がやっているのは「二者心理学」などという言葉もあるんですが、私も参加する関係性の中での治療です。
「私が人間としてそこにいる」という一番大事な要素がなければ、私の仕事は成り立たない。私もある種の参加者になる。人間として反応する私の存在は不可欠なんです。
私は毎日、そうでなければ出来ない何かをしているつもりでいます。
彼らは自分1人ではどうにも解決できなかった問題を解くために、私という人間を求めてやってきて(最初は私のことなど知りませんが)ある意味では最後まで私のことを知ることはないけれど、だけど人間として確かにそこにいる私を利用して、子ども時代に残した課題をひとつひとつ解いていく。
人間でなければならないんですよ。それも、とても濃い関係を継続して愛したり憎んだり破壊しようとしたり貪り食おうとしたりして、必要な作業をしていく。人の心には人間が必要。
私は彼らの“対象“になる。
なので私のやっている学派は「対象関係論」と呼ばれます。
人間の心は、自らが主体として“対象“に働きかけながら、形成されていく。
私は、機械的に利用される発達心理学という知恵だけでは、その一番重要な「対象」を提供し得ないと思っている。