「日本では特に1970~80年、出産の痛みに耐えることが、女性の自律や存在感を高めるという考え方が広がった。自治体や病院が行う両親学級などでは、「陣痛を乗り越えて母になる」「子どももがんばっているのだから痛みに耐えて」と伝えることもあった。最近は、妊婦の高齢化などで帝王切開率が上がり、産婦への配慮からも「痛みの意味付け」を強調しなくなっている」
「歌人の与謝野晶子は1916年(大正5年)、「新しい分娩法で生みたい」として麻酔薬を腕に打って五男を出産したと、自身の作品につづっている。痛みは少なく、悲鳴を上げず、汗も流さずに出産した。疲労が少ないので、産後10日後に筆をとることができたという。「避けられる痛みを避けずにいるのは、無益な辛抱だと考えている」とした」
無痛分娩、日本で広がらない背景とは…「陣痛を乗り越えて母になる」根深い思い込み : 読売新聞 https://www.yomiuri.co.jp/life/20221207-OYT1T50114/