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" 〈私はほんとうに、保護課にけんかを売りたいわけではないです。保護課から目をつけられるようなことだけは絶対にしたくない〉

 秋田市で起きている生活保護費返還問題の当事者であるAさんから、こんなメッセージが届きました。10月30日午後6時過ぎのことです。

 翌日の10月31日、Aさんは、この問題を追及している支援団体「秋田生活と健康を守る会」の集会に参加する予定でした。しかし直前まで、参加を悩んでいました。「秋田市との関係」を考えてのことです。

 集会の会場は市役所内にある公共施設「センタース」の一室でした。
〈センタースで集まりがあることを保護課は知っているのでしょうか? 保護課にしてみれば、あまりいい気持ちはしないのではないでしょうか〉

 Aさんからのメッセージには、そんな不安がつづられていました。
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当事者の本当の孤独 秋田市の生活保護問題  | 生活ニュースコモンズ
s-newscommons.com/article/5400

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" 吉永さんは京都市役所で生活保護行政に携わった経験があり、現在は全国公的扶助研究会の会長を務めながら生活保護をめぐる裁判や審査請求に関わっています。

 「生活保護費は10年前に比べ、単純に計算しても8%以上引き下げられ、現在に至っています。一方で物価高、とくに食費は7、8%上がっています。つまり『保護費が下がった中で食費が上がっている』という状況が当事者には相当の打撃になっています。秋田市の当事者は、障害者加算を取り消されて2割以上の生活費が削られたうえ、さらにお金を返せと言われている。そういうことがいま行われているということを、まずは直視する必要があります」
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"「障害者加算を減らされた中から返せということは、健康で文化的な最低限度の生活を営むために支給された基準を――この額も必ずしも十分ではないのですが――さらに下回る生活を強いるということになります。これは人権問題だという認識が秋田市には欠けていると思いました。これは本当に、人権侵害です」(虻川さん)
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" さらにこの問題の根本にあるのが、精神障害への差別です。秋田市によるミスは、障害者加算の認定の仕方が「身体障害」と「精神障害」で異なっている――言い換えれば、精神障害の当事者のほうが加算を受けにくい複雑な仕組みになっている――という「制度の違い」を見逃していたために起こりました。そしてこの制度をつくったのは、国です。

 後藤さんは「身体障害のある方は、身体障害者手帳の等級で障害者加算が認定されます。なぜ精神障害では、それができないのか。ここには障害の種類によって差別をしているという問題があります。障害者差別解消法という法律もあります。そもそも身体障害者と精神障害者の差別をなくせば、この問題は解決するのではないでしょうか」と指摘しました。
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いしい


" 吉永さんは「(精神障害になぜ差別的取り扱いをするのかという)根本的な理由はいまだ明らかにされていません。最近の国の回答を見ても、何を言っているかさっぱり分かりません」と話します。

 「同じ困窮状態であれば、あるいは同じ体の状態であれば、同じ保障をするということは、生活保護では当たり前のことです。ところが(精神障害への差別的な取り扱いの理由について)いまだに国ははっきりしたことを回答しません。精神障害のあるかたの障害者手帳は2年に1回チェックすることになっています。精神障害の症状が不安定なことに対する対応は、運用によってきちっとなされているわけです。生活保護というのは、その世帯の需要(必要性)に応じて行うことが生活保護法8条に書いてあります。同じように需要(必要性)があるにもかかわらず(身体障害と精神障害とで)違いがあるということ自体、おかしいことなのです」
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" 障害者加算とはどのようなお金なのか、吉永さんは次のように説明しました。

 「加算というのは、付け足しではありません。加算があって初めて、ほかの健常者と同じ生活ができるということです。ですから加算がないということは、最低生活以下の生活になっているということです。これは生活保護法9条にある『必要即応の原則』から導かれます」

 「なおかつ生活保護には『貧困などの状態になった原因を問わない』という『無差別平等原理』という非常に重要な原理があるわけです。ですから、年金であっても手帳であっても、同じような生活困窮状態にあれば同じような加算を支給しなければいけない。これが生活保護の原理なんです」

 なぜ法の原則が、秋田市で起きたような実際の問題ではここまでねじ曲げられてしまうのか。
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