「ジャンプ黄金期世代のはずが、なぜかジャンプは読んでいませんでした…あまのじゃくな性格なんですよね(笑)。でも、学校のクラスで友だちから回ってくるから『スラムダンク』などの有名作品は読んでいたし、『ドラゴンボール』などは単行本で買っていました」
「大学で就職の合同説明会があったんですけど、みんなスーツ姿のなか私服でフラフラしていたら、ITmediaの人に声をかけられたんです。僕の家にはまともに動くパソコンもなく、ITのことを何も知らなくて、「ブラウザってなんですか?」という状態だったんですけど(笑)」
「ITmediaでは6年くらい働いていたんですけど、そのあいだにちょっとずつITのことが好きになっていきましたね。たとえばスティーブ・ジョブズのエピソードとかもまったく知らずに生きてきたんですけど、そういうのが大好きな人たちが周りにいるから、彼らの話を聞いているうちに「インターネットっておもしろいな」と思うようになりました」
IT記者から漫画家へ―― 山田胡瓜が描く、テクノロジーと人類の未来 - ライブドアニュース https://news.livedoor.com/article/detail/11382870/
「あの頃、平日は仕事をして週末に漫画を描くという生活をしていたんですけど、「このまま記者をずっとやっていくのか? お前は漫画家になりたかったんじゃないのか?」と自問自答した結果の決断です。漫画を描く時間がとにかく欲しかったから」
「古巣のITmediaなどからお仕事をいただきつつ、週3日でライター仕事、残りの4日で漫画を描くという生活ですね。アフタヌーンに何作か持って行ったりしながら、ITmediaで『バイナリ畑でつかまえて』の連載を始めました」
「『AIの遺電子』の最初の着想は、第1話で描いた、脳みそをバックアップから復元するというあのシチュエーションなんです。ウイルスに冒されたから復元する。すると周りの人からすればただ正常になったように見える。だけど、復元される前の自分の視点で考えると、それは自分が死ぬことでもあるという。復元前と後の自分は、同じ自分なんだろうか?って。SFではよくある話なんですけどね」
IT記者から漫画家へ―― 山田胡瓜が描く、テクノロジーと人類の未来 - ライブドアニュース https://news.livedoor.com/article/detail/11382870/
「星川さん:僕は山田さんとは正反対というか、いわゆる王道の漫画が好きなので、最初はいろいろ意見をぶつけあったかもしれません。たとえば主人公が手術をするシーンでは、「ボタン押すだけってどうなんですか? もっと派手な動きはないんですか?」って聞いて、「そういうんじゃないから」と返されたりしてました(笑)」
「星川さん:そういうこともあり、最初は「読み切りで」という話だったんですが、編集長から「もっと続きないの?」と聞かれたんです。それで山田さんに確認してないのに「あります」と僕が勝手に答え、2話目3話目を描いてもらって(笑)。その2話目と3話目を読んだ編集長が「おもしろい。でもこれ毎週描けるの?」と聞いてきたので、これまた勝手に「描けますよ」と答えまして…」
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